Content last updated 2026-10-26

AI ビジョンと戦略

Data Team における AI の戦略的ビジョンと方向性

このドキュメントでは、組織内での役割の変化を踏まえた Data Team の AI 導入に向けた戦略的アプローチを概説します。

[TOC]

背景:変化するデータの状況

出典:Data Team Thoughts

Data Team は、組織のデータへのアプローチの根本的な変化に直面しています。この変化を理解するために、Data Team をレストランに例えてみてください。

私たちは現在、いつものお客様が来店することを想定したカジュアルな着席型レストランとして運営しています。私たちは仕事をうまくこなし、常連のお客様は私たちに何を期待できるかを知っています。

組織のデータへのアプローチにおける最初の変化、つまり新しいチームが通常のプロセスの外からデータを依頼してくることは、新しいお客様が私たちのレストランをテイクアウトやドライブスルーのサービスとして利用しようとするようなものです。私たちは依頼と依頼者の期待に応えようと最善を尽くしてきましたが、依然として主に着席型のサービスを提供する体制のため、負担がかかっていました。

次に予想される変化である、AI などの新しいツールや個別のレポート向けのデータ依頼は、人々のいる場所に、必要なタイミングで新しいメニューを提供するポップアップスタンドを出してほしいという依頼に似ています。

前に進むには、この方向性の変化を受け入れ、新しいお客様が異なるものを求めているという意識を持つ必要があります。その姿勢が、チームを解決策へと導きます。

ビジョン:AI 支援から AI 主導へ

出典:Enterprise Data AI Strategy

今年の私たちの目標は、すべての役割を AI 支援から AI 主導へ移行すると同時に、組織全体に価値をもたらす AI 活用型のデータプロダクトを提供することです。

Enterprise Data チームはゼロから始めるわけではありません。私たちはすでに AI を活用したデータインフラストラクチャを構築しています。すでに本番環境で利用している、または開発を進めている主な機能は次のとおりです。

  • Claude + Snowflake CLI:SQL の生成、グラフの作成、結論の検証
  • Claude Code / Duo Agent Platform / OpenCode:対象範囲が明確な Issue について、手作業では 1 時間かかるところ、構想から動作する MR の作成までを 10 分で実施
  • AI によるモデルの説明:ステークホルダーに好評な、平易な英語によるデータモデルの説明
  • dbt MCP + Duo:dbt モデルの構造、リネージュ、ノードの詳細を完全に把握
  • AI Context Layer:Claude などの AI ツールに、ビジネス上の質問に回答するための、ガバナンスの適用された GitLab データのコンテキストを提供するスキルと、文書化・テスト済みの Snowflake ビュー

私たちは、明確に定義された定型的な作業を狙いを絞って効率化する AI ツールに注力し、エンジニア 1 人あたり毎週何時間もの、判断をあまり必要としない作業時間を減らします。目標は、AI が生成した出力の割合を最大にすることではなく、定型作業で節約できた時間を測定することです。

実現を支える AI:品質と基盤を最優先に

AI の導入は、変化する状況の中でステークホルダーにより良いサービスを提供する道を開きます。着席型サービスからポップアップスタンドへ、予測可能なワークフローから、要求に応じて素早くデータを提供する仕組みへと移行できるようになります。

ただし、この変革では、データ品質とデータ基盤を最優先に考える必要があります。AI は私たちの作業を加速し、対応範囲を広げられますが、適切なガバナンスの下で高品質のデータを維持するという基礎的な規律に代わるものではありません。AI 主導のワークフローを導入する際は、AI がもたらす速度と柔軟性が、堅固なデータインフラストラクチャ、明確なデータガバナンス、厳格な品質基準を土台としていることを確保する必要があります。

そのため、チームの AI 戦略は次の 2 つに重点を置きます。

  1. 内部での導入:各自の役割で、より速く柔軟に仕事を進めるために AI を使用します
  2. 外部への支援:AI Context Layerなど、組織に価値をもたらす AI 活用型のデータプロダクトを提供します

どちらも、私たちの仕事の信頼性と持続可能性を支えるデータの基本に根ざす必要があります。